オオサカジン

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2008年01月31日

カーブ式会社

 地元の阪急宝塚線はカーブが多い。

 明治末から大正の初めに開業した私鉄の路線の多くは、始発から終点に向かってまっすぐ線路を敷く、というわけにはいかなかった。

カーブ式会社
 できるだけ多くの乗客を確保するために、沿線の町や集落を経由する。でもそのために線路はクネクネと曲がってしまう。
 さらに沿線に線路を敷きにくい地形があると、そこを回避するからさらにクネクネしてしまう。

 阪急宝塚線や、同時期に開業した京阪本線、ちょっと古い阪神本線などがその例にあたる。

 表題の「カーブ式会社」というのは、京阪電車がやたらカーブが多いので、「京阪電鉄カーブ式会社」と呼ばれてたことにちなんでおります。


 そういう路線で、カーブをからめて写真を撮りました。長い前フリや。

カーブ式会社


カーブ式会社
 やってきたのは阪急宝塚線の服部駅の近く。家から歩いて来られる。

 曽根駅を通過して、服部駅へ向かってぐぐーっと方向を変えるところ。

 電車の正面を押さえつつ、側面も写してしまうのが曲線区間のおもしろさ。


カーブ式会社
 ところ変わって、同じく阪急の千里線、豊津駅と関大前駅の間。

 この写真は豊津駅のプラットホームから撮影。

カーブ式会社
 線路沿いに関大前へ向かって、関西大学付属第一高校の端っこの踏切から。

 千里線の豊津から南千里にかけて、谷筋に沿って線路が敷かれている。
 中でも豊津-関大前間は上の川に沿って複雑に曲がりくねり、勾配もそこそこきつい。

 ゆえに制限速度は35km/h。ゆっくり走ります。

カーブ式会社
 同じ地点から逆方向を見る。
 天気予報では午後から晴れると言ってたのに、全くの期待はずれ。
 でも晴れてたらこの方向は逆光になるけど、今日はそれなりに写る。


カーブ式会社


 宝塚線も千里線も、開業当時は小型の電車が1、2両でコトコト走ってた路線だった。
 それが今は大きな電車が何両も連なって走ってる。

 発展とはこういうことなのですね。


 さて、クネクネ走る郊外電車だが、大正時代になって、それまでと違うコンセプトの路線が登場する。阪急の神戸線だ。
 大阪と神戸を、とにかく真っ直ぐ線路を敷いて、阪神間を最く走って乗客を確保しようとした。
 だから人の住んでいない所を突っ走った。「綺麗で早うてガラアキ…」というのが開業当時のキャッチフレーズだった。

 でも人が住んでいないのなら、住まわせれば乗客が増える。
 既に阪急(当時は箕面有馬電軌という社名だった)は宝塚線沿線に分譲住宅地を作って成功していた。その手法で神戸線沿線の宅地開発を進めて乗客を増やしていった。

 ものの見方、考え方を変えてみるのも大事なことですね。


 by きりん


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Posted by きりん at 02:58 カテゴリは 「でんしゃ」ですニャ

コメントおねがいニャ (6)


コメントありがとニャ~
>「安うて早うてガラアキ…」

おもろいキャッチフレーズやな。

>分譲住宅地を作って成功していた。

「鉄道会社のビジネスモデル」とでもいうんでしょうなぁ。

西武なんかも全部SO!

ところで・・・

「いこい」のおっちゃん。きりんさんのこと言ってたのね。

同じように撮ってた人、さっきまでおったとのこと。

惜しかったなぁ。←きりんさんはホッとしてるはず?
Posted by あほんあほん at 2008年01月31日 16:31
 あほんさん

 私鉄の経営スタイルを確立した、阪急の小林一三は、東急の役員をしてたことがありました。田園調布なんかは阪急のマネと言っていいでしょう。
 「ガラアキ」なんてオオサカジンっぽいコピーですが、この人山梨県人です。

 ところで、「いこい」に入った時、誰かいないかなーと期待して見回したんですよ。ほんまにちょっとの差で入れ違いやったみたいですね。残念です。
 このコメントの意味がわからない方(たぶんほとんどの人)は、左のサイドバーの「お気に入り」欄の、「みんなで発信!中津ブログ★」と、「ダークサイドな13東」をご覧くださいませ。
Posted by きりん at 2008年01月31日 19:05
『阪急電車』買ってしまいました。

目次

宝塚駅
宝塚南口駅
逆瀬川駅
小林駅
仁川駅
甲東園駅
門戸厄神駅
西宮北口駅

そして、折り返し。
西宮北口駅・・・・・・・宝塚駅 と続きます。

この物語は、阪急電車各線の中でも全国的知名度が
低いであろう今津線を主人公とした物語である。
私としての今津線はダイヤモンドクロス(交差する瞬間の振動が今でも忘れらないですね)健在の今津~宝塚でちょっと物足りないのですが、
今津・阪神国道・西宮北口では小説にもならんのでヨシとしましょう。

筆者は今津線沿線に住んでいるそうですよ。

それから、
阪急宝塚線の蛍池~豊中間にある邸宅を避けるためのカーブを越えたところに邸宅専用の踏み切りがあります。(今もありますよね)
玄関に行くのに踏み切りを渡るなんて、いかにもカーブ式会社ですね。
ちなみにこの邸宅があるのでその部分だけ高架化にならなかったという
ホンマかウソかのエピソードがあります。
Posted by のむのむ at 2008年01月31日 20:57
 のむのむさん

 情報ありがとうございます。阪神国道は画になるのですきなんですけどね。

 蛍池の踏み切りはいずれアップしようと思ってました。
Posted by きりんきりん at 2008年02月01日 00:01
阪急電車 土曜の夕方 一気読みでした。
いいお話です。ぜひ読んでください。
なんか、情景が浮かんできました。
きりんさんの画になる風景ありますよ。
沿線写真もおねがいします。
Posted by のむのむ at 2008年02月02日 21:41
 のむのむさん

 最近は活字を読むのが辛いので本は読まないのですが、気が向いたら読んでみようと思います。映像化されるといいですね。
Posted by きりんきりん at 2008年02月03日 02:08
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