2007年06月29日
阪急2300系の半世紀 後編
昨日のつづきです。
阪急2300系は1967年に製造が終わり、その後は堺筋線乗り入れ用の3300系や、冷房付きの5300系が製造されていく。
京都、嵐山線と千里線の淡路-北千里で使用されているが、一時期神戸線に入ったこともあった。
山陽電鉄の須磨浦公園まで運転されていたので、京都線用車両で唯一、海辺を走ったことがある電車である。残念ながら写真がありません。

以前、「千里山ブログ」に書いたけど、1963年の京都線の上牧-大山崎の高架工事の時には、隣の東海道新幹線の線路で営業運転をしたこともあった。

しかし製造後40年を迎えた頃から、老朽による廃車がはじまった。
新製時のパンフレットの表紙を飾った2301号も2005年に引退し、現在正雀工場で保存されている。
でもなかなか全廃とはなりそうにない。なにせ1兆何千億の借金を抱えている会社なので、おいそれと新車に置き換えるわけにはいかないようだ。

2313号の編成は最近ブレーキとATS装置を新型に載せ換えている。
まだまだ活躍しそうな気配。
古い車両ではあるけれど、後発の3300系や5300系よりも優れた面がある。
省エネ効果が高い。
1980年代に2300系を冷房化する時に、古くなった定速度制御装置を外して、当時の最先端の界磁チョッパ制御装置を搭載した。
界磁チョッパの説明はややこしい(実は私もよくわかっていない)ので省くが、従来の制御方式よりも電力ロスが少ない。
さらに、これは製造当時からあった仕掛けだが、電力回生ブレーキを持っている。

電車がブレーキをかけると、モーターが回って電力を発生する。
従来の電車はその電力を抵抗器に流して熱に変えている。
電車に乗るとき、プラットホームの下からモワっと立ち上がる熱気が抵抗器の熱だ。

電力回生ブレーキは発生した電力を架線に流し、他の電車が走る電力に利用するというシステムで、ハイブリッド車のシステムと同じ原理なのだ。
元々は定速度制御装置の一部として搭載された機械で、当時は省エネなど考えていなかったものが、時を経るうちに新しいニーズにはまっちゃったわけですね。

もしも国土交通省が、「電車はすべて省エネ車両にすべし」なんてお触れを出したら、2300系は当分安泰なんだけどね。
あと3年で50周年。奇しくも阪急の開業100周年(宝塚線)にあたる。それまではがむばって欲しい。

by きりん
※「鉄道コム」に参加しています。
せっかくお越しいただいたのにお願いするのは心苦しいのですが、
よろしければポチっとクリックお願いします。

阪急2300系は1967年に製造が終わり、その後は堺筋線乗り入れ用の3300系や、冷房付きの5300系が製造されていく。
京都、嵐山線と千里線の淡路-北千里で使用されているが、一時期神戸線に入ったこともあった。
山陽電鉄の須磨浦公園まで運転されていたので、京都線用車両で唯一、海辺を走ったことがある電車である。残念ながら写真がありません。

以前、「千里山ブログ」に書いたけど、1963年の京都線の上牧-大山崎の高架工事の時には、隣の東海道新幹線の線路で営業運転をしたこともあった。


新製時のパンフレットの表紙を飾った2301号も2005年に引退し、現在正雀工場で保存されている。
でもなかなか全廃とはなりそうにない。なにせ1兆何千億の借金を抱えている会社なので、おいそれと新車に置き換えるわけにはいかないようだ。

2313号の編成は最近ブレーキとATS装置を新型に載せ換えている。
まだまだ活躍しそうな気配。
古い車両ではあるけれど、後発の3300系や5300系よりも優れた面がある。
省エネ効果が高い。
1980年代に2300系を冷房化する時に、古くなった定速度制御装置を外して、当時の最先端の界磁チョッパ制御装置を搭載した。
界磁チョッパの説明はややこしい(実は私もよくわかっていない)ので省くが、従来の制御方式よりも電力ロスが少ない。
さらに、これは製造当時からあった仕掛けだが、電力回生ブレーキを持っている。

電車がブレーキをかけると、モーターが回って電力を発生する。
従来の電車はその電力を抵抗器に流して熱に変えている。
電車に乗るとき、プラットホームの下からモワっと立ち上がる熱気が抵抗器の熱だ。

電力回生ブレーキは発生した電力を架線に流し、他の電車が走る電力に利用するというシステムで、ハイブリッド車のシステムと同じ原理なのだ。
元々は定速度制御装置の一部として搭載された機械で、当時は省エネなど考えていなかったものが、時を経るうちに新しいニーズにはまっちゃったわけですね。

もしも国土交通省が、「電車はすべて省エネ車両にすべし」なんてお触れを出したら、2300系は当分安泰なんだけどね。
あと3年で50周年。奇しくも阪急の開業100周年(宝塚線)にあたる。それまではがむばって欲しい。

by きりん
※「鉄道コム」に参加しています。
せっかくお越しいただいたのにお願いするのは心苦しいのですが、
よろしければポチっとクリックお願いします。


阪急電車デザインの確立
阪急2300系の半世紀 前編【松屋きりん亭 〜ぼちぼちですニャ】at 2009年03月04日 15:33
阪急嵐山線、上桂駅で桜と電車の鑑賞
「ふたすけさん」の里【松屋きりん亭 〜ぼちぼちですニャ】at 2009年03月04日 16:07
「ふたすけさん」はどこ行った???
ふたすけさんのいない「ふたすけさん」の里【松屋きりん亭 〜ぼちぼちですニャ】at 2009年03月04日 16:28

2300系 北千里行き、回送などは
珍しいですね、
2300系も40年以上運用しているので、
近いうちに引退するかもしれませんが、
6300系のほうが解体が進んでいますので、
6300系のほうが先に引退するのは
確実ですが、両方とも今のうちに、
乗車して、撮影したいです。
珍しいですね、
2300系も40年以上運用しているので、
近いうちに引退するかもしれませんが、
6300系のほうが解体が進んでいますので、
6300系のほうが先に引退するのは
確実ですが、両方とも今のうちに、
乗車して、撮影したいです。
Posted by 牧野 佑介 at 2008年08月06日 20:53
牧野 佑介さん
2300系に限らず、通常の運用で7両編成の千里線の回送はないと思います。
7両編成の2300系のうち、4両は1967年製です。3000系より新しかったり、3300系とあまり変わらなかったりします。
5000系もそろそろ40年ですからね。阪急は40年物の電車がごろごろしています。
2300系に限らず、通常の運用で7両編成の千里線の回送はないと思います。
7両編成の2300系のうち、4両は1967年製です。3000系より新しかったり、3300系とあまり変わらなかったりします。
5000系もそろそろ40年ですからね。阪急は40年物の電車がごろごろしています。
Posted by きりん at 2008年08月08日 00:23
2300系の4両 1967年製 以外の、
番号を、
おしえてください。
番号を、
おしえてください。
Posted by 牧野 佑介 at 2008年08月24日 17:15
牧野 佑介さん
2310番台の電車から京都側3両です。2315Fはイレギュラーがあったように思います。
人に質問するより自分で調べる習慣をつけた方がいいですよ。
2310番台の電車から京都側3両です。2315Fはイレギュラーがあったように思います。
人に質問するより自分で調べる習慣をつけた方がいいですよ。
Posted by きりん at 2008年08月24日 20:26